2012年5月28日月曜日

原発事故に対するシステム工学の視点 3

蓼科山の春
原発事故にまつわるリスクについてシステム工学の観点から書きましたが、この重大な天災のリスクが何ゆえ見過ごされたかは極めて重大な問題です。
見過ごされた過程を分析し、根本的な原因の究明こそが最優先になすべき事である事は言うまでもなく、原発再開など、すべての原発の安全性に依存する問題は、今後の抜本的改善策を評価して後の議論となります。


筆者は別段、原子力の専門家でもなく、また原発の関係者でもないので、事故前に、電力会社や政府内でいかなる議論が行なわれ、どういう過程で意思決定がなされたかを知る立場ではありません。
従って、詳細な議論は出来ないのですが、極めてマクロ的な観点で、今回の事故のリスクが見過ごされた原因について考えて見たいと思います。
まず第一に言える事は、原発の安全性に対する戦略あるいは方法論、もしくは両方のレベルで問題があったと言う点です。
 方法論には、何をもって安全と見なし、あるいは危険と見なすか、と言う根本的な問題を含みます。

(続く)



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