2012年4月22日日曜日

OCEB講座 第15回 BMM

筆者は直接経験した事はないのですが、知り合いの教師をやっている人などによると、最近の学生や生徒の名前に風変わりなものが増えて来て、いったい何と読むのか見当もつかず、名乗られて初めて「ああ、なるほど!」と思わず唸らせる判じ物のような名前、いわゆるキラキラ名にしょっちゅう遭遇するようになって来たそうです。
筆者はこのような話題になると、「慣れの問題だよ、慣れ。そのうち世の中そんな名前だらけになって、反って平凡な名前になるよ。」と言って、無理矢理話題を変えようとします。

筆者がなぜこの話題を避けようとするか?その訳は、すでに感づかれた方もおられるかもしれませんが、次に説明します。



みなさんは、地球人宇宙人説と言う説話を聞いた事があるでしょうか?
 地球人の先祖は地球上で誕生したのではなく、宇宙からやって来たと言う学説です。
 筆者のお気に入りの学説ですが、数年前「成層圏からゲノムを発見!」と言うニュースが流れ、地球人宇宙人学派とそのひいき筋が一挙に盛り上がった事がありました。
当時、成層圏にはそんなものは存在し得ないと信じられていたので、きっと宇宙から飛来したものに違いないと、 筆者なども大いに興奮し、'成層圏'の英語訳「ストラタスフィア(stratosphere)」と'ゲノム(genom)'の英語読み「ジーナム」を組み合わせた造語「ストラタジーナム」を思いつき、大急ぎで社名として登録しました。
なぜ急いだかと言うと、ぐずぐずしていると、他所に先を超されると真剣に心配したからです。
ところが、周りの反応は今ひとつで、新しく入って来た社員に社名の言われを聞かれ、上記の話を得意気に話したりすると、ほぼ例外なくポカーンとした表情になります。
 また語の響きがどうも日本語として耳慣れないらしく、恐らく筆者の親戚でも、特に年寄り連中でこの社名を正確に覚えている人間はいないのではないか?と疑っています。

では外人の反応はどうかと言うと、まず第一に、皆んな頭の'Strata'を成層圏の意味とは取らず、戦略(Stratagem あるいは Strategy) の意味だと誤解してしまいます(誤解するのも無理はないと思いますが)。
そして後ろの'genom'は、遺伝子のゲノムとしか解釈しようがないので、結果として「戦略遺伝子」と言う訳の分からない言葉となり、よくその意味を聞かれます。
そして、上記の社名の言われの話をすると、日本人と全く同様、例外なく皆んなポカーンとしてしまいます。
また、先ほど日本語として耳慣れないと書きましたが、これは外国人、ー 少なくとも英語圏、仏語圏の人間 ー にとっても同様で、社名をどう発音していいか見当がつかないらしく、社名の意味と同時に読み方もよく聞かれます。

世間では、しばしば「日本語の社名が外国語では全く別の意味に解釈されて困った」、と言う笑い話を聞きますが、この「ストラタジーナム」と言う社名は、文化、習慣、国籍の壁を越えて人々に全く同じ反応を起こさせる、ある意味、非常にグローバル、ユニバーサルな名前である事は間違いないでしょう。

 これまで何度か社名を変えようと思った事がありましたが、不出来な子供ほど可愛い親心と同じで、不出来な社名ほど愛着が涌き今に至りましたが、さすがに今年あたり変えたいと考えています。


BMM ビジネス・モチベーション・モデル

BMMと言う言葉ですが、たまにビジネス動機付けモデルとも訳されています。しかしながら、BMMの文脈で使われるモチベーション、あるいはモチベートという言葉は、「動機付け」と言う訳語は合わず、むしろ辞書にはなかったのですが、「理由付け、あるいは理由付けする」と言うニュアンスの方が近いと思います。
従って、今後のセッションでは、無理に日本語に訳さず、’モチベーション、モチベートする’ と言うことばで表現して行きたいと思います。

下の図で、Endは目的概念を表し、Meansは手段の概念を表します。



(次号に続く)

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