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教訓 2 ツールとプロセスがむしろ本質的な問題である。
モデリング・ツールの例として、ソフトウェア開発の例を挙げてみましょう。というのも、システムは人間系を除けば、ハードウェアとソフトウェアから構成されますが、最近の開発では両者の開発の問題は急激にその類似性を深めて来ており、また開発プロセスも密着不可分の関係になって来ています。
例えば、問題の解決のためにあるモジュールに変更を加えたとしましょう。
幸いにも変更の程度は軽微でした。
さて、その変更の影響はどうでしょうか?
変更が軽微だからといって、影響も軽微であるとは言えない事は、読者諸賢の過去の暗い/痛い経験からもお分かりの事だと思います(失礼!)。
そこで影響を調べる上で、その調べるべき範囲を調べる事になります。
まず変更が加えられたモジュールと直接関係するモジュール群を調べるのは当然として、さらにそのモジュール群と関係するモジュールへの影響はどうでしょうか?
そして、さらにそれらのモジュールと3次的に関係するモジュールは?4次的、5次的な影響は?と言う風に範囲は連鎖的に広がって行きます。
小さいシステムの場合は良いとして、大きなシステムで膨大な量のコードを人手で追いかけて行くとなると「冗談は佳子さん(<注>佳子は”よしこ”と発音)」と言う事態に陥ってしまい品質の確保が難しくなって行きます。
そこでツールを使用して影響範囲を調べる事になります。
人手でやると相当な時間がかかる作業もコンピュータだとあっという間に正確に処理されます。
実際、モデリング導入の成果として得られる品質や生産性の向上は、このツールの使用に負う所が非常に大きいのです。
またモデリング言語自身もツールで使用する事を大前提として設計されており、 ツールとのコラボレーションによってその威力を発揮します。
また複雑なシステムではソフトウェア開発とハードウェア開発プロセスのコラボレーションが必要になって来ます。
最近の研究では、価値を生み出すのはプロセスであると考えられています。
ツールとプロセスはマネジメントとして重視すべき項目である事は論を待ちません。
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